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アニメ「進撃の巨人」ファイナル 後編(感想・最終回考察)

kikorikori
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― エレンは何を成し遂げたかったのか ―

それは、やはり何と言っても自由(平和)を実現することではないだろうか。

巨人の呪いを終わらせ、人間たちに争いを終わらせること。

まず巨人の呪いを終わらせるためには、始祖ユミルを納得(成仏?)させることにある。

エレンは差別してきた大陸の人間たちに復讐することで、

ユミルに対して差別されて裏切られてきた想いを重ねさせた。

そんな復讐心に燃えるエレンであってもミカサの愛は変わらない・・・

ということをユミルに見せることで想いを昇華させた。

大切なものを守るために、愛おしい人を犠牲にしても良いのだと。

エレンとミカサはユミルを救う運命を託された存在だった。

そしてエレンは仲間を信じていたからこそ、

変えることの出来ない未来を実行にうつす覚悟が出来たのだと思う。

エレンも憎しみからは何も生まれないことはわかっていたはず。

でも、親を失った時の悲しみや大陸の人間たちによる差別は心に深い傷を与えた。

本当に駆逐したいのは人間の卑しい心。

人間はいつまでたっても差別を繰り返し、対立し、憎しみ合っている。

そんな世界を一度まっさらな状態にしてゼロからやり直したかった。

壁の中であっても平和で暮らしていた時のように。

全てを上手く収めるにはこうするしかなかったし、これはエレンにしか出来ないことだった。

とはいえ、エレンがやったことは人類大量虐殺であることに変わりはない。

間違っている…

それでもやるしかなかった。

だが、結局人間の卑しい心までは駆逐出来なかった。

そう思うと、この結末は何ともやるせない気持ちになる。

今まさにリアルな世界でも

それはまるでウイルスとの戦いのように。

人間はこれから何度過ちを繰り返せばそういったことを無くすことが出来るのだろうか…

このアニメ・漫画の本質は、現代を生きる私たちに突きつけられている。

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